2011/07/20コラム再開に際して
しばらくお休みしていましたが、今月から委員長コラムを再開いたします。ビジネスに関わる著作権の問題や、自らの活動、ビジネス著作権検定のワンポイントアドバイスなどをお伝えする予定です。どうぞよろしくお願いします。
さて現在、企業などにおける著作権の位置付けは、自社の著作権をビジネスにどう生かすかといった観点が重要になってきています。ビジネス著作権検定は、このことに必要な知識を体系的に学ぶための資格検定制度です。より多くの皆さんに当検定を軸とした勉強を進めていただき、著作権に関する正しい知識を身に付けて欲しいと考えています。
一方、違法コピーをしないようにする防御対策も重要です。ACCSで仕事をしてきた私は、常に違法コピー対策に関わってきました。ただ、最近、うれしいニュースがありました。それは、米国のソフトウェアメーカーの団体「ビジネス ソフトウェア アライアンス(BSA)」が発表した「第8回BSA世界ソフトウェア違法コピー調査」で、日本が、米国、ルクセンブルクと同率(20%)ではありますが、初めて違法コピー率が最も低い国になったのです。
実は1980年代、日本の違法コピー率は、90%を超えていたと言われています。今年発表された調査結果で90%を超えているのは、グルジア、ジンバブエ、バングラディッシュなど。もちろん、当時と今では世界の著作権やソフトウェアを巡る環境は大きく異なります。それでも当時、米国をはじめとする先進国から日本がどのように見られていたか想像できると思います。
そうした状況から20年以上をかけて世界で、違法コピー率が最も低い国になったのです。これからは、この20年以上に渡り違法コピーと戦ってきたノウハウを、今まさに戦っている国々に提供したいと考えています。
ご存じの通り、日本のゲームやアニメや漫画は世界中で人気になっています。ところが実態として、こうした日本のコンテンツの著作権が世界で守られているとは限りません。私たちが違法コピー対策のノウハウを伝えることによって、日本のコンテンツビジネスが今以上に発展するとともに日本文化の発信力がより高まると信じています。
世界の中でもとりわけアジアの国々に、ソフトウェア管理手法ともども、著作権の重要性を伝えていくのが我々の次の仕事だと考えています。
電子パンフレットを
ご用意しています。
サンプル問題を
掲載しています。