当校では、学生の学習進捗を掴みづらいところが課題の一つとして挙がっておりました。
Excel表計算処理技能認定試験の対策学習においては、問題演習後に「解答データを学生が自己採点する」「自己採点結果のデータを個別に教師に提出する」「教師は再度提出物をチェックする」という流れでした。特に教師のチェックは大変でした。毎回数百人単位のExcelシートを見比べ、正しい解答か見比べる…というのは、非常に困難でした。
学生の中には、誤答であるにも関わらず“正答”として採点するなどし、できていないのにできたつもりになっているところが多々ありました。そのギャップにより、実際に検定を受けると高得点が出せないこともありました。「あと数点で合格なのに…」と、残念な結果の学生も必ず数名いました。

そのような状況に対し、「デジタル問題集」を活用することで「学生の進捗状況がすぐに把握できること」、また「自動採点機能で採点もスピーディかつ正確であること」を知り、導入を決定しました。

導入後、以前は、自己採点に時間がかかっていました（採点の仕方が分からず自分でできない学生は、分かる学生にしてもらう等）が、デジタル問題集は短時間で正確に自動採点をしてくれるため、間違えたところを見直したり、解けなかったところのやり方を聞いたりと、学習にかける時間を有効活用できるようになりました。
学生も間違えたところを自己解決できるようになりました。何でもかんでも「とりあえず教師に聞く」というスタンスではなくなり、教師は指導時間に余裕を持つことができ、結果として、全体の学生に目が配れています。
またクラス人数が多いと、どの学生ができていて、どの学生が苦戦しているのか、正確に把握することが難しかったのですが、今はできていない学生を集中してケアすることができています。

そして自動採点により、本番さながらに正確な採点結果が出るため、「次はより良い点を取ろう」として、全体的に学生本人が意欲的に学習に向き合うようになりました。
実際に悪い点を突き付けられると危機感を持つようになり、100点を取れた学生は自信がつき、あともう少しの学生は、よい点を取ろうと前向きに取り組むようになっています。

結果として、直近の試験結果では得点率100％の満点合格者を多数輩出し、どの学科も合格率が大幅に向上しました。授業運営のスタイルも含め、デジタル問題集の導入により、学習環境は格段に改善されました。