1.コミュニケーションスキルは鍛えられる？

コミュニケーションスキルは、鍛えることが可能です。

コミュニケーションスキルの優劣は、本人の性格が外交的かどうかではなく、対人関係において相互のコミュニケーションが成り立っているかどうかで判断されます。

そのため、社交的な行事が苦手な人でも、鍛え方次第でコミュニケーションスキルを身につけている人もいます。

2.コミュニケーションスキルとは？｜構成する要素

この章では、コミュニケーションスキルを構成する6つの要素について詳しく解説します。

2-1.言語で伝える力

言語で相手に伝える能力は、コミュニケーションスキルの重要な要素です。

「語彙力があるかどうか」だけではなく、「その場面において適切に伝わりやすい言葉を使用できているかどうか」が重視されます。

また、言葉の内容だけではなく、話の組み立て方次第で伝わりやすさは変化します。
たとえば、結論から話す、内容を端的に伝えるなど、話し方の工夫ができているかどうかが話の組み立てにおいて重要な要素です。

2-2.言語を聴く力

言語で伝える力の他に、言語を「聴く」力もコミュニケーションスキルにおいて欠かせません。コミュニケーションは双方のやり取りで成り立つため、「話す」「聞く」のバランスが取れているかどうかも重要です。

自分が聞き役である状況では、相手の言葉に耳を傾けて理解しようとする姿勢が大切です。
ただし、必ずしも一度聞いただけで相手の意図をすべて理解する必要はありません。自分の理解度に不安がある場合は、会話の合間に相手に「○○ということですか？」と確認すれば齟齬を減らせます。

2-3.非言語で伝える力

コミュニケーションスキルは、言語力だけではなく非言語で伝える力も含まれます。

身振り手振りや表情、身だしなみ、声の出し方や相槌など言語以外の要素で、言葉が相手にどう伝わるかが変化します。

ただし、必ずそれを駆使できているかどうかではなく、そのシーンや相手に合わせて適切な振る舞いができているかどうかが重要です。
たとえば身振り手振りは、場面によっては控えたほうがよい場合もあります。

2-4.非言語を読み取る力

非言語のコミュニケーションを自ら駆使するだけでなく、相手の伝えたいことやサインを言語外の仕草や身振り手振りから読み取る力も重要です。

言葉の意味合いは、態度や仕草で変化します。たとえば、「検討します」と口にしていても、前向きであるか、もしくは否定的な意味合いを含んでいるかどうかは、相手の表情や人柄次第で変わります。

相手のことを深く知っていればいるほど言語外の意味を読み取りやすくなるため、相手を理解しようとする姿勢が大切です。

2-5.信頼関係を築く力

「この人なら話せる」と信頼させる力、「この人なら信用できる」と判断できる力もコミュニケーションスキルの一部です。

ただし、信頼を得るためには相互理解が必要条件です。
お互いのことを理解できないと、信用できるかどうかが判断できません。

そのためには言語コミュニケーション、非言語力コミュニケーションを駆使します。
先に紹介した4つの力があってこそ信頼を得られ、安定した関係を築くことが可能です。

2-6.交渉する力

ビジネスにおいて最終的に目指すスキルが、交渉する力です。

ただ自分の要望を通すだけでなく、相手の要望を踏まえつつ、自分の要望を叶えることが重要です。

交渉には、相手の表面上の要求ではなく隠れた要望を知る必要がある場面もあります。
そのためには言語・非言語コミュニケーションが重要です。

また、自分の要望を相手に飲んでもらうためには信頼関係の構築が欠かせません。

交渉する力は、他のすべてのスキルを軸にコミュニケーションを繰り返した先にある能力といえるでしょう。

3.コミュニケーションスキルのトレーニング方法

コミュニケーションスキルは、先天的な要因だけに縛られず、鍛えられるスキルです。
ここでは、コミュニケーションスキルのトレーニング方法を詳しく解説します。

3-1.相手から好かれていると思って会話する

相手から好かれていると思って会話することは、コミュニケーションにおいて重要です。

「自分のことが嫌いかもしれない」という疑念は、表情や態度に表れて相手に伝わりかねません。相手が自分のことを好んでもらえていると思って会話をすれば、相手にも好意的に接することができます。

また、好意的に接することで、最終的に相手から好意が返ってきやすくなります。

たとえ初対面の相手であったり、感情が表に出ないような相手であったりしても、好かれていると思い込んでみることがコミュニケーションにおける初めの一歩です。

3-2.積極的に情報を交わす

相手と積極的に情報を交わすことで、その後の良好なコミュニケーションをとりやすくなります。

相手のことを知り、自分のことを知ってもらうには、積極的な会話が重要です。
お互いの情報を知ることで信頼に足り得るか判断できます。

また、日常会話だけでなく仕事上の情報交換をすることもビジネスにおけるコミュニケーションの一つです。

「会話」が苦手な人は、必要な「情報交換」だと捉えてみてはいかがでしょうか。

3-3.お互いの共通点を見つける

共通点を見つけることで、人は仲間意識が芽生え、打ち解けやすくなります。

共通点を見つけるために、自分から話を振って相手の情報を引き出すことが大切です。
そして、共通点を見つけたら、相手へ共有し同意しましょう。

ただし、相手の話を受けて「自分の場合は」と話題を途中ですり替えると、気分を害してしまう可能性もあります。
自分の話をする場合は、相手の話をしっかり最後まで聞いてからにしましょう。

3-4.相手を肯定する・褒める

相手の意見を肯定し、良いところを見つけて褒めると、ポジティブな関係を築きやすくなるでしょう。

相手を褒めていると「褒め返す」という流れが発生することもあります。そうすると自分の気分もよくなり相手への好感度が上がり、さらに相手を好意的に見れるという循環が発生します。

ただし、自分の意志に反して相手の発言をすべて肯定する必要はありません。
自分の考えや意志が相手に伝わりづらくなり、その後のコミュニケーションに支障が生じる可能性があります。
大要を肯定できない場合においては、小さなものでも肯定を見つけるとよいでしょう。

3-5.検定を受ける

検定を受けることで、コミュニケーションスキルに関して体系的な知識を身につけられます。

コミュニケーションスキルを測り、身につけるための検定がいくつか存在します。
検定のために公式テキストや問題集を解いていけば、確実に力をつけられるでしょう。

また、検定を取ることで「コミュニケーションスキルが一定レベルある」と対外的に示せるようになります。
コミュニケーションスキルをあげるために何からすればよいか分からない方は、検定に合格することを目標にするとよいでしょう。

4.コミュニケーションスキルはビジネスにおいて重要

コミュニケーションスキルは、ビジネスにおいても重要です。
仕事は、基本的に一人でするわけではありません。
仕事場においてコミュニケーションが円滑になると、仕事場の空気がよくなります。
社内全体の空気がよくなれば組織が活性化するというメリットがあります。

また、社外の人間とコミュニケーションが取れるようになると、取引先との取引も進めやすくなることでしょう。
社会人として生きるうえで、コミュニケーションは重要な要素です。

5.まとめ

コミュニケーションスキルは、言語・非言語の伝える力・読み取る力を基本として構成されています。

元来の性格に関わらずスキルを磨くことは可能です。
スキルを磨く方法として、日々のトレーニングの他に、検定を受ける手法が存在します。

当社ではコミュニケーション検定を実施しています。
検定のための公式ガイドブックを読むことで、ビジネスシーンで求められるコミュニケーションスキルの習得が可能です。

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