コミュニケーションに関する
お役立ち知識をお届けします♪
2023.01.16
ビジネスの場でもよく耳にするようになった「ヒアリング」という言葉。ヒアリングは、ビジネスシーンにおいて大切な行動の一つです。特に営業活動では、適切なヒアリングをすることで大きな成果につながることもあります。
今回はビジネスシーンにおけるヒアリングの由来や意味について、丁寧に解説します。
また後半では、成功に導くためのヒアリングのコツ、フレームワークなどをご紹介します。
ヒアリングはただ単に「聞く」という意味合いではありません。ヒアリングの意味や由来を正しく知れば、ヒアリングのコツを理解する助けになります。
ヒアリングは英語の「hearing」が語源です。
hearingには、「聴覚」・「聴力」、「公聴会」・「審問会」のほかに「聞くこと」・「発言の機会」などの意味があります。
ビジネスシーンにおけるヒアリングは、「公聴会」や「聞くこと」という意味から由来し、相手の話を聞き情報収集することを意味するようになりました。
ヒアリングは、取引先のニーズや課題を聞き出し、よい提案につなげる役割があります。
営業においては「営業ヒアリング」と言われることもあり、重要なプロセスの一つとされています。
実際のビジネスシーンでは、「ヒアリングを通して新たなニーズが発見できる」のような使われ方をします。
ここでは、ビジネスでヒアリングがよく使われるシーンを3つご紹介します。
「ヒアリングする」という表現は、営業活動はもちろん、医療現場などでよく使われます。
取引先や患者と話をし、情報を聞き出すことを「ヒアリングする」と言います。
ヒアリングで得られた情報は、ヒアリングシートに記録を残すとよいでしょう。
また、聞き取りをメインとした面談にも使われることがあります。
例えば、上司と部下の面談において、部下が持つ会社への要望、仕事における満足度や疑問点などを聞き取ることもヒアリングにあたります。
自分が相手からの質問に答え、ヒアリングをされる側になることをさします。
「取引先から要望について詳細なヒアリングを受けた」のように使われます。
商品開発や品質向上のために、顧客の考えや動向を把握するマーケティング調査もヒアリングの一つで「ヒアリング調査」と呼ばれます。
顧客に商品の感想やメリット、要望などを聞き出すための「グループインタビュー」や「面接」も「ヒアリング調査」にあたります。
「ヒアリング」と「リスニング」の2つの違いをご存じでしょうか。
この2つは英語から由来し、どちらも「聞く」という意味を持つ言葉です。
実は、ヒアリングとリスニングは、英語ではまったく異なったニュアンスになります。
英語を使う方は、「ヒアリング」と「リスニング」を状況によって使い分けています。
ヒアリング(hearing)の動詞「hear」は、主に「聞く」「聞こえる」と訳されます。
英語では、「自然に聞こえるものごと」「意識しないでも耳に入る」という場面で使います。
リスニングの語源は「listening」です。
動詞のlistenは、「聞く」「聞こうとする」「傾聴する」と訳されます。
英語では、「意識して聞こうとすること」という意味合いで使います。
日本でもよく聞かれるラジオの「リスナー(listener)」英語などの「リスニングテスト(listening test)」は、どちらも自ら意識を集中して聞いているため、「listen」が使われているのです。
ヒアリングは英語に由来する言葉です。しかし、英語でのミーティングではそのまま使えません。
なぜなら、ヒアリングは日本独自のビジネス用語だからです。
英語の語源である「hear」は、自然に聞こえてくるというニュアンスが強く、聞き取るという意味合いはありません。
英語で「ヒアリングさせてください。」と言ってしまうと通じません。
「尋ねる、聞く」の意味をもつ「ask」を使うとよいでしょう。
ビジネスシーンにおいて成約に結びつけるには、相手に合わせた提案をするための「ヒアリング力」が重要です。
しかし、充分な情報を得られなかったり、顧客のニーズをうまく引き出せなかったりすることもあるでしょう。
ヒアリングにおいて大切なことは、トーク力ではなく、正しい流れとポイントをおさえることです。
ここでは、ヒアリングをスムーズに進めるためのコツを3つご紹介します。
アイスブレイクとは、商談や会議などでお互いの緊張をほぐし、場の空気を和ませるコミュニケーション手段です。
相手との信頼関係が築けないまま話を進めても、十分な情報を得られません。
ヒアリングは、相手からたくさんの情報を引き出すことがカギとなるため、アイスブレイクが欠かせません。
具体的には、ビジネスにまったく関係ない「天気ネタ」や事前準備で仕入れた「業界ネタ」なども有効とされています。
ヒアリングをする際は、順番がポイントになります。
相手が答えやすい質問からすると、話がスムーズに進むためです。
まずは、現在どのような状況なのかを把握をします。
次に、過去の施策やその結果などの状況について質問します。
最後に、今後の目標のような、未来の話をします。先のことは不確定要素が多く、相手も答えにくいため、相手が会話に慣れてから話を進めるようにしましょう。
ヒアリングの前に相手の企業情報・業界・競合他社などの詳細な情報を調べることはとても重要です。
事前情報をもとに適切なヒアリングができ、提案をしやすくなるためです。
相手をよく知ることで、アイスブレイクにも使えますし、信頼を得ることもできます。
相手との信頼関係を築くことで、隠れたニーズや提案に必要な情報も引き出しやすくなります。
ビジネスにおけるフレームワークはさまざまありますが、ヒアリングにも役立つフレームワークがあります。
3C分析とは、Customer(市場・顧客)・Company(自社)・Competitor(競合)の頭文字「C」を取ったフレームワークです。
それぞれ、立場が異なる3つの「C」の視点から分析し、戦略を検討します。
3C分析は、事業計画やマーケティング戦略など自社の分析に活用されますが、営業ヒアリングにも効果的です。
SPIN話法は、下記の4つの質問を順番にヒアリングします。
すると、相手が気づいていない潜在的な課題を発見することがあります。
それを解決する方法として、自社の製品やサービスを利用してもらうテクニックです。
BANT情報は、営業において重要な、4つの情報を聞き出すためのフレームワークです。 4つの情報によって、商談の進め方や内容が変わるため、丁寧にヒアリングしましょう。
現在、ビジネスの場において、適切なヒアリングを行うためのコミュニケーション能力は重要視されています。
コミュニケーション検定は、コミュニケーション能力やビジネススキルを客観的に評価するものです。これまで培ってきた経験やコミュニケーション能力を資格として証明したい方はコミュニケーション検定がおすすめです。
ぜひ、受験をご検討ください。
© Certify Inc. All Rights Reserved.