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2023.02.22
優先順位は英語でPriority(プライオリティ)にあたり、ものごとにおいて優先される順番を意味します。職場でも、複数の案件を担当しながら、どの仕事を先に進めるか優先順位に迷うことがあるのではないでしょうか。
この記事では、仕事の優先順位をつける手順と、判断する基準について解説します。
仕事に慣れないうちは、複数の案件を担当すると、何から手をつけたらよいか分からないことがあります。
ここでは、なぜ仕事の優先順位がつけられないのか、その理由を解説します。
頼まれたらすぐに取り掛かることは真面目な様子に見えますが、実際に頼まれる仕事には今すぐにやる必要がない場合もあります。頼まれるたびに今すぐやらなくていい仕事まで次々取り掛かってしまうと、どの仕事も中途半端に手をつけた状態になり、収集がつかなくなってしまいます。結果として、期限が決まっている案件が間に合わない事態を招きかねないと認識しておく必要があります。
このように、仕事を頼まれるたびに次々と手をつけてしまうことが、優先順位をつけられない理由のひとつです。
簡単な仕事は、始めれば短時間で完了できるため満足感を得られます。
しかし、簡単ですぐに終わる仕事ばかり進めていると、部署にとって重要な仕事がいつまでも終わらない可能性があると認識しておくことが必要です。
このように、つい簡単な仕事からやってしまうことが、優先順位をつけられない理由のひとつです。
仕事は、部署内のメンバーが分担して作業することが多く、誰かの仕事が終わらなければ、次の仕事が進められません。今目の前にある仕事が、全体の業務進行においてどの段階にある仕事か理解できていなければ、優先順位はつけられません。仮にあなたで止まっている仕事を勝手に後回しにしてしまうと他の人に迷惑がかかってしまいます。
このように、プロジェクト全体像の理解が不足していることが、優先順位をつけられない理由のひとつです。
仕事の優先順位を決められない理由に思い当たる人も、3ステップの手順で解決できます。
ここでは、仕事の優先順位を決める手順を分かりやすく解説します。
1つ目のステップでは、現在抱えている全てのタスクをリストアップします。
このときに、期限が決められているタスクは期限の日付と合わせて記入します。また、それぞれのタスク完了までの所要時間の概算も記入しておきましょう。
メールやチャットも確認して、ささいなタスクも含めて、抜け漏れがないように記入します。
まずは全てのタスクをリストアップすることで可視化し、このあとで仕分けをします。
2つ目のステップでは、①でリストアップした全てのタスクを、緊急度と重要度の組み合わせによる4つのマトリックスに分類します。
重要度は部署全体のプロジェクトの成否や売上に関わりがあるかどうかが判断基準です。
緊急度は期限が迫っているか、または完了までに時間が掛かるかどうかが判断基準です。
区分 | 緊急度が高い | 緊急度が低い |
---|---|---|
重要度が高い | 重要度・緊急度が共に高い | 重要度は高いが緊急度が低い |
重要度が低い | 重要度は低いが緊急度が高い | 重要度・緊急度が共に低い |
3つ目の最終ステップでは、②で仕分けした優先順位に基づいてスケジュールに落とし込みます。
優先順位が高いタスクから順番に、期限と間に合わせるための着手期限を記入しましょう。優先順位が低いタスクは、優先順位が高いタスクの合間に進められるように、分かりやすくまとめておきます。
スケジュールに落とし込むことで、現在やるべきことや次にやることが把握できるため、業務を効率的にこなせるようになります。
優先順位を決める手順②で緊急度と重要度によるマトリックスに分類したタスクですが、優先順位はどのように判断したらよいのでしょうか。
ここでは、優先順位を判断する基準4つを解説します。
最も優先順位が高いカテゴリは、緊急度と重要度が両方とも高いタスクです。締切間近の重要案件や、大口取引先のクレーム対応、予算額の大きな提案書の作成などがこれにあたります。
ここに分類されるタスクは難易度が高いことも多く、着手してからの作業時間は余裕を持って確保しなければなりません。
優先順位が最も低いカテゴリは、緊急度と重要度が両方とも低いタスクです。
業績には直接の関係がない部署内の配置変更やデスク周りの整理などがこれにあたります。ここに分類されるタスクは間接的に業務の効率化に影響を与えることも多く、優先度が低いからといって無視せず、忘れないようにまとめておくことがおすすめです。
緊急度か重要度のどちらかが高いタスクは、重要度を判断の基準にしましょう。
緊急度が高く重要度が低いタスクには、重要でない電話・メール対応などが該当します。
緊急度が高いタスクが重なると気持ちが焦りがちですが、重要でないなら自分以外のメンバーに頼むか、作業時間をかけずに処理することが必要です。
重要度の高いタスクを優先して、生産性の向上を図りましょう。
ここまで、優先順位の判断基準について解説して来ましたが、期限が迫っている重要なタスクが重なってしまい判断に迷う時があります。
このように、どれから進めるべきか判断ができない時は、上司や先輩に相談して判断を仰ぎましょう。
期限ギリギリになってからでは対処できないことがあるため、相談は早めに行うことが重要です。
これまでお伝えした手順で優先順位を決めたあと、実際にはどのように仕事を進めるべきでしょうか。
この章では、優先順位を決めた後の仕事の進め方について解説します。
仕事の優先順位を決めて完璧なスケジュールを組んでも、予定通りに進むとは限りません。クライアントから仕様変更の連絡が入ったり、別件で緊急案件が入ることもあります。
このような事態に対応できるように、余裕を持ったスケジュール組みをする必要があります。何も起こらず予定通りにタスクが完了した時は、所要時間が少ないタスクや緊急度が低いタスクをこなし、時間を効率的に使いましょう。
仕事の優先順位を決める手順の①で作成したタスクリストは、新規の仕事を指示されるたびに書き加えてアップデートします。優先順位をつけることに慣れれば、仕事の指示を受けた時点で判断できるようになります。
一方、慣れて来たことによって、確認が疎かになって起こるミスも増えがちです。
全てのタスクを把握して漏れがないようにするためにも、タスクリストは常にアップデートすることを心がけましょう。
複数の案件を担当しながら、どの仕事を先に進めるか優先順位に迷ったときは、抱えているタスクを全てリストアップし、緊急度と重要度のマトリックスに分類して判断します。
仕事は、部署内のメンバーで分担して作業することが多く、プロジェクトを完成させ成績を上げるためには、メンバーそれぞれが役割を果たさなければなりません。
仕事の優先順位を見極めて効率的にタスクを処理するためには、部署内のメンバーと情報共有を行い、プロジェクトの全体像を理解する必要があります。部署内メンバーとの情報共有の場や、上司への報告・連絡・相談をするときなど、しっかりとしたコミュニケーションを取り、仕事を円滑に進めましょう。
コミュニケーション検定では、ビジネスにおける状況判断力が学べます。状況を把握し、優先順位をつけて間に合わない場合は上司に相談する、同僚に協力を依頼する、部下に指示するなどコミュニケーションが重要です。
コミュニケーションスキルを身に付けたい方は、ぜひコミュニケーション検定の受検をご検討ください。
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