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2023.02.22
分かりやすい文章を書くことは、なかなか大変ですよね。
文法や構成など、文章を作る上で悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、文章の要となる「主語・述語」を、文章作りのポイントと併せて解説します。
主語は、文の主体を示す語句であり、その文が何について述べているかを明確にする働きがあります。
文の初めにくることが多く、「何が(何は)、どうする・どんなだ・何だ」の「何が・何は」に当たる部分を表します。
例えば、
「私が、スーツを着る。」(何が)
「猫は、かわいい。」(何は)
「今日の夕食は、辛そうなカレーだ。」(何が)
というように表現されます。
なお、主語の助詞は「~が・~は」のほかに、「~こそ」「~さえ」などがあります。
述語は、主語の動きや様子・状態を説明する働きがあります。
その文の言いたいこと・伝えたいことを示す役割があり、
「何が(何は)、どうする・どんなだ・何だ」の「どうする・どんなだ・何だ」に当たる部分を表します。
述語は多くの場合、
「彼が、歌う。」(どうする)
「空が、きれいだ。」(どんなだ)
「これが、秋の空に浮かぶ、うろこ雲だ。」(何だ)
というように、文の終わりにきますが、
例外として、
「歌う、彼が。」
「秋の空に浮かぶ、うろこ雲だ、これが。」
このように、文の初めや途中にくる場合もあります。
この表現方法を、倒置法と呼びます。
分かりやすい文を作るために、主語はできるだけ省略しないことがポイントです。
主語は文の主体を表す役割があり、また、文を構成する重要な文節の一つです。
例えば、
「ケーキが好きだ。」
この文は、主語が抜けていて「誰が」ケーキを好きなのかが分かりません。
そこで、
「彼女は、ケーキが好きだ。」
このように、主語を加えると誰についての文なのかがはっきりとします。
一方で、文の内容が理解できれば、主語の省略は可能です。
主語を多用することで、かえって読みづらいことがあるためです。
主語を多用した場合、
「彼女はケーキが大好きだ。さらに彼女はパフェも大好きで、彼女は焼肉も大好きだ。」
「彼女は夕食にお寿司を食べた。そして彼女が赤だしのお味噌汁も食べた。」
というように稚拙な文ですが、
主語を省略すると、
「彼女はケーキが大好きだ。さらに、パフェと焼肉も大好きだ。」
「彼女は夕食にお寿司を食べた。そして赤だしのお味噌汁も食べた。」
と、すっきりした文ができます。
このように、主語がなくても意味が通じる場合のみ、省略してもかまいません。
主語と述語が1セットになるように意識することも、分かりやすい文を作るポイントの一つです。
主語は主体を表し、述語はその説明をします。
よって、どちらか一方がないと説明不足な文になり、内容が伝わりません。
また、主語と述語の間に文節が多いほど、要点が分かりにくくなるため、主語と述語の位置が近づくようにすることも重要です。
例えば、
「私は青く美しい海の近くで子どもの頃暮らしていた。」
この表現では、文の意味は理解できますが、読みにくいですよね。
では、主語と述語を近づけ、1セットにしてみましょう。
「子どもの頃私は海の近くで暮らしていた。その海はとても青く美しかった。」
先ほどの文より、読みやすく内容がすぐ理解できる文章になりました。
また、一文が長くなる場合は、文を分けると読みやすいでしょう。
主語と述語は文の要であり、文章を作る上での重要な要素です。
この章では、主語と述語の関係を意識した、読みやすい文章のポイントをご紹介します。
1つの主語に対して、述語をいくつも書かないことが、読みやすい文章を書くコツです。
述語は、主語の行動や様子を表します。
その述語が一文の中にいくつもあると、結局何が伝えたいのか分からないため、主語と述語は一対の関係として意識しましょう。
また、一文を簡潔に書くこともコツの一つです。
長すぎる文は、読み手に負担がかかります。
情報を詰め込み過ぎず、一文を簡潔に書くことが重要です。
主語と述語がかみ合っていない状態のことを、主語と述語のねじれと言います。
この「ねじれ」を生じさせないようにすることが、文章を作る上で肝心です。
ねじれている文章は主語と述語が一致しないため、内容が伝わりません。
例えば、
「コーヒーのおいしさは、自分で淹れるより誰かに淹れてもらう方が、おいしい。」
この文は、主語と述語が一致していません。
言い換えると、
「コーヒーは、自分で淹れるより誰かに淹れてもらった方がおいしい。」
「コーヒーのおいしさは、自分で淹れず誰かに淹れてもらうところにある。」
このように、ねじれを解消することで、読みやすい文ができます。
ビジネスシーンにおいても、文章力は欠かせません。
クライアントとのメールや上司に渡す報告書など、文章を書くことは日常的に発生します。
そこでこの章では、ビジネスに役立つ文章スキルを3つご紹介します。
伝わりやすい文章を作るためにおすすめな方法が「結論から先に書く」ことです。
結論を最初に持ってくることで話のゴールが明確になり、その後にくる内容を理解してもらいやすくなります。
順番としては、まず結論を先に述べ、次にその理由・具体例を示し、最後にまとめを持ってくるとよいでしょう。
この構成を頭括構成と呼び、社内・外コンペや、論文執筆によく使われます。
・悪い例
先日の件ですが、社内で検討致しました。
その結果、よいご報告をさせて頂きたかったのですが、誠に申し訳ございません。
力不足のため、今回は見送らせて頂きます。
・よい例
先日の件ですが、社内で検討しました結果、今回は見送らせて頂きたく存じます。
よいご報告をさせて頂きたかったのですが、力及ばず誠に申し訳ございません。
具体的さが求められるビジネスシーンにおいて、あいまいな表現は不向きです。
ビジネスシーンでの文章は「相手に伝わる」ことが最も重要であり、誰でも理解できる表現で書くことが必須です。
したがって、過度な装飾やあいまいな表現、専門用語や、仲間内でしか分からない言葉は避けた方がよいでしょう。
・悪い例
弊社の新商品は、まるで夢の世界の雲の上にでも来たかのような性能を誇り、その使い心地はまさに天にも昇るようでございます。
・よい例
弊社の新商品の枕は、耐久性に優れているだけでなく水洗い可能です。また、首・肩・腰への負担を従来品から20%削減することに成功しました。
一文を簡潔に終わらせることで、読みやすい文章ができます。
情報を詰め込み過ぎると一文が長くなり、何を主張したいのかが不明瞭です。
できるだけタイトに、句読点は打ち過ぎないなどの工夫が必要です。
・悪い例
先日クライアントと打ち合わせしプロジェクトは引き続き継続するがチームのメンバーは刷新してはどうかとの打診があり後日またその打ち合わせの日程を調整してほしいということで解散しました。私的にはメンバー誰ひとり欠けることなくチーム存続に努めたいと思います、以上ご報告まで。
・よい例
先日行われた、クライアントとの打ち合わせについてのご報告です。
クライアントより、プロジェクトの継続、及びチームメンバーの刷新がご提案されました。
また、別日にその内容に関する打ち合わせを希望されています。
私の考えといたしましては、メンバーが欠けることのないよう業務に邁進していく所存です。
お手数ですが、ご確認の程、宜しくお願い致します。
文章を書くことは、なかなか簡単ではないですよね。
分かりやすく、誰が読んでも伝わる文章を書くには、主語と述語の使い方や、さまざまな文法の知識・応用力が必要です。
サーティファイのコミュニケーション検定では、ビジネスシーンで活用できる日本語の使い方が学べます。
ぜひこの機会に、サーティファイのコミュニケーション検定で幅広い知識を獲得し、ビジネスシーンにお役立てください。
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