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サーティファイの活用事例紹介 ケア・コミュニケーション検定を活用されている団体の事例をご紹介します。

Case-02

元 明倫短期大学(現 目白大学短期大学部)
山田隆文教授

明倫短期大学は昭和34年に歯科技工士、歯科衛生士の養成を目的に設立された歯友会養成校を前身として、平成9年に開学した医療技術系の大学です。「医療人として、口腔を中心とした人体に関する深い理解と専門的知識を有し、チーム医療の一員として地域社会の福祉のため積極的に貢献できる人材を養成する。」の教育理念のもと、毎年多数の歯科技工士と歯科衛生士を輩出しています。 この度、山田隆文教授より、ケア・コミュニケーション指導の背景やねらいを伺いましたのでご紹介します。

明倫短期大学様がケア・コミュニケーションの指導を導入することとなったキッカケや背景を教えてください。

まず歯科業界に限らず、医療業界全般で、患者さんと良好なコミュニケーションを取る能力は必須であるということ、また、文部科学省の委託事業である「社会人学びなおしプログラム」で、ケア・コミュ二ケーション講座を行ったことがあったのですが、受講者に大変好評でした。

その時は外部の講師に指導をお願いしたのですが、大学独自でこの指導を取り入れたいと思い、私も医療面接を専門にしていたことから、私が指導を行うことで導入を決めました。

歯科医院に通う方は、恐らく殆どの方が多少なりとも不安な気持ちを抱えていらっしゃると思いますが、
その不安を取り除いてくれるコミュ二ケーション技術は大事ですよね。

はい。若手の歯科医師は歯科医師になるために必須の医療面接試験を受けて卒業しているのでコミュニケーションの理論を学んでいるのですが、ご年配の歯科医師の先生方はどちらかというと、経験的に患者さんとのコミュニケーションをとるケースが多いように感じます。古いコミュニケーションの方法であるパターナリズムをまだ使っている悪い例でいえば、「もっと早く来ればよかったのに」とか、患者さんを横に寝かしたまま、上から「前歯保険効きませんよ」とか。現在は、そういったコミュニケーションの方法は通用しなくなっています。

そういう意味では歯科衛生士の方は、歯科医師と患者さんとの関係を繋ぐ役割もありますよね。先ほど山田先生がおっしゃった例で、患者さんが不安を感じてしまっても、歯科衛生士の方がフォローすることで、患者さんの不安は柔くのではないかと思います。

診療が終わって受付で歯科衛生士の方に「この歯どうしよう…」って、一番大事な質問をしていく患者さんもいらっしゃいます。その患者さんと歯科医師との架け橋になることは、歯科衛生士の大切な役割の一つだと思います。極端な話、歯科医師がぶっきらぼうでも、歯科衛生士が「うちの院長はあんな口調なんだけど腕は良いから、なんかあったら全部私に言ってくださいね」って患者さんに言えればOKなんです。(笑)

まさに歯科衛生士は歯科医院の顔ですね。現在、明倫短期大学さんでは歯科衛生士を目指す学生にケア・コミュニケーションの指導を行っていらっしゃいます。受講されている学生の反応はいかがですか?

反応は非常に良いです。ケア・コミュ二ケーションのテキストはケーススタディや現場で使えるコミュ二ケーションのテクニックが多く盛り込まれているので、授業で学んだことが臨床に出たときに役に立ったと学生も喜んでいました。また、これからケア・コミュニケーション検定の受験も控えているので、合格を目指して学生は張り切っています。

最後に、ケア・コミュニケーションの指導を通じて、どのような成果を期待していますか?

私どもの大学では、入学式が始まる前にオリエンテーションを行い、そこで学生にグループワークをやってもらいます。「理想的な医療従事者ってどんなのでしょう?」ってテーマで話し合ってもらうのですが、入学前の学生に理想的な歯医者さん、お医者さんってどんなですか?と発表してもらうとこんな結果が出てきます。

もうまさにケア・コミュニケーションの中身が学生たちは分かってるのかなと、入学する前から。説明が丁寧で、気持ちが理解できて、患者さんのこと第一に考えて、笑顔で、優しさだけじゃなくて技術も必要で、信頼されて、感謝されて、思いやりがあって、まさにケア・コミュニケーション。別に何も教えなくても実は学生たちもわかっていて、素晴らしい芽を持って入学してきます。でも、難しい授業を受けたり、国家資格の合格に向けて忙しい日々を送っているうちにいつの間にか理想を忘れちゃうんですね。なので、ケア・コミュニケーションの指導が、理想のその芽を大事に育てて花を咲かせてくれることに期待しています。理想の歯科衛生士になれるために。

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