サーティファイの資格検定試験を活用されている団体の事例をご紹介します。
TIS株式会社
産業事業本部 エンタープライズデジタルインテグレーション事業部長 陀安 哲 様(写真右) / 産業事業本部 デジタルインテグレーション企画営業部 吉原 敬史 様(写真左)
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TIS株式会社
産業事業本部 エンタープライズデジタルインテグレーション事業部長 陀安 哲 様(写真右) / 産業事業本部 デジタルインテグレーション企画営業部 吉原 敬史 様(写真左)
TIS株式会社様は、売上約1500億円、従業員約6,000名を数える国内有数のシステムインテグレーターです。金融・カード業界においては大手カード会社の基幹システムなどの実績で知られていますが、トータル・システムインテグレーターとして、業種・業態にかかわらずインフラとなる基幹システムから、高い競争力を生むアプリケーション、さらにはシステム運用のプラットフォームまで幅広いサービスも提供されています。
2015年には、デジタルマーケティング領域を重点領域とする「エンタープライズデジタルインテグレーション事業部」を編成され、本事業部で「ネットマーケティング検定」を活用頂いております。今回は、検定導入の目的とその効果に関しお話しを伺いました。
弊社では、2000年代初頭から、ECや情報産業を代表するお客様の大規模Webシステム開発を手掛けてきました。そしてオムニチャネルやO2Oといった言葉が存在しなかった当時から、システム開発にとどまらずログデータや顧客属性などの分析にも取り組んでいたのです。
ここ数年、販売チャネルの増加などにより、デジタルマーケティング分野が成長基調にあります。そこで、これまでのノウハウを生かし、デジタルマーケティング関連領域というお客様の業務をターゲットとしたソリューションを軸に展開する事業部門、という趣旨で「エンタープライズデジタルインテグレーション事業部」を編成しました。
現在では、金融関係のお客様から製造業流通サービスのお客様、さらには公共機関様など、産業界を横断するかたちで、幅広くサポートさせて頂いております。
「デジタルマーケティング領域とその関連領域へのご支援で、お客様のビジネスの推進と発展に貢献する」「お客様の業務改善サイクルに入り込んで、お客様と共に継続、発展していく」というのが、本事業部のミッションポリシーです。具体的な業務推進は、大きく次の三領域と規定しています。まず一つ目は、お客様のフロントチャネルとなる、EC・CMSという部分。現在、最も拡大、進化している領域ですね。弊社では、実行系という表現を使っています。
二つ目に、マーケティング・オートメーション、そしてバックグラウンドの情報分析をおこなう、データ・マネジメント・プラットフォームと言われる領域。販売促進や、サービス提供の基幹となるプラットフォームで、情報系と呼称しています。
三つ目は、多少レベル感が変わるのですが、マーケティングCTI(Computer Telephony Integration)と呼ぶ領域。収集されたデータ分析に基づき、訴求力のある情報を発信するという、これまでのノウハウを生かした領域です。
以上の三つの領域、お客様との接点でいえば川上から川下に亘ってビジネスを推進している、という感じですね。
当社のコアコンピタンスは、システム構築/運営にあります。創業以来、数々のシステム構築を手掛けています。また、マーケティング部門などの統括するフロントシステムについても、その黎明期よりECをはじめ運用実績を積んでいます。
全社統合型のマーケティングシステムを構築するには、フロントエンドとバックエンドの両面からのアプローチが必要で、これらの調整を重視しています。時には、「ユーザー部門側と一緒になって、システム部門を説得する」といったことや、大規模案件に際しては外部コンサルティングファームと連携することもありますね。
社内的には、事業内容に応じた専門知識の体系的な習得と、事業部としての標準知識の習得や共通言語化を図ること、対外的には、社外との折衝に必要な業務基礎知識を向上、といった課題に対してどのような取り組みが良いか検討していたところ、「ネットマーケティング検定」がベーシックな素養として網羅的にバランスよく扱われており、まずはやってみようではないかと。インプレスさんが発行している「公式テキスト」の内容が、レイアウトなども含め非常にわかりやすく書かれている点も検定を導入するポイントになりました。
また、取引のある企業様が「ネットマーケティング検定」を活用されており、弊社としても業務上でやり取りをする際に「先方と同じ目線で話をするには、最低限この知識がいる」といったことを意識させられたのも採用に際しては大きかったですね。
運用面でいえば、試験日とか実施会場の設定に柔軟性があり、我々のような企業側からするとありがたかったです。
もともとIT業界というのは資格取得を奨励するところがあり、積極的に取り組む風土があります。日々新しい技術が生まれていますので、技術の習得は当然のものとして考えられていますしね。
「ネットマーケティング検定」に関しては、当事業部自体がマーケティング関連というお客様の業務領域を支援するようなドメインですので、検定の内容もジャストフィット。そういったところに、検定試験の受験料は会社側で全額負担して、結果についても事業部内で公表する旨を働きかけ、さらに事業部長である私自らも受験することを宣言したのです。
その結果、事業部メンバーの間に「落ちたら格好悪いよね」といった良い意味での危機感と、同じ目標に向かって邁進するといった連帯感がうまれた、そのような環境をこの検定への取り組みが生み出したと思います。
検定実施前には、「事業部長のカバンにはいつも公式テキストが入っている」といった噂も流れたようです。そのような訳で、私自身が合格した、ということに一番ホッとしているところです。
検定そのものが仕事の内容に直結する内容で、かつ受験料と教材費用を会社が負担する、というかたちだったので全員合格を目指していましたが、達成できなかったのは少々残念ですね。それでも、サーティファイさんの「平成27年度優秀受験団体」として表彰を受けたので、今後受験するメンバーにはいいプレッシャーになったのでは、と考えています。また、受験者からは「受けて良かった」という多くの感想が寄せられました。
今回の取り組みは、「エンタープライズデジタルインテグレーション事業部」の人材育成の一環として公開していきます。その結果、弊社のマーケティングメンバーはこの程度の知識はあるのだろう、とお客様が接してくる可能性がでてくる。こういったことも意識しつつスキル保持に努めてほしいですね。
一番大きな効果としては、ネットマーケティングにおける基本用語が社内で共通言語化できたということです。お客様との関係で例えれば、当たり前のようにCVとかCVRみたいな言葉がお客様からでたときに、即座に理解できるなど、従来であれば、今更聞けないみたいなところもあったのでしょうが、そのようなことは無くなってくると思います。
また、部分部分では知っていたことも、改めて網羅、体系的に学習することで、知識が整理できたといった効果もありますね。
面白かったのは、あるお客様との営業の場面での一件で、本来のビジネスの話ではお客様とさっぱり盛り上がることが出来なかったのが、お互いの人材育成に関する雑談のなかで、今回の弊社の検定受験の話で大いに盛り上がったことがありました。何処でもメンバーの基礎知識の底上げには腐心されているのだなと。
まずは、事業部全員が「ネットマーケティング検定」に合格することを目指します。これらを通じて、メンバー全体の知識レベルの底上げと、検定に合格することで「ある程度、知識の土台がついた」という自信を持ち、あとは自学で専門領域をより深めていく、そのような良い循環に繋がっていけたらと思いますね。
そのうえで、プロダクトごとの研修・資格取得の推進と、これらを通じたITアーキテクトの育成、さらには社としてのプロジェクト推進力の強化を具現化していきたいと考えています。
2016年6月取材
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