2019年12月11日(水)岐阜聖徳学園大学情報教育研究センター主催/一般社団法人 ICT CONNECT21 学習資源利活用促進サブワーキンググループ(以下SWG)共催(サーティファイ サブリーダー)で、「教育と著作権講座」の実施を支援しました。
講師に株式会社テイクオーバル 我妻潤子(ICT CONNECT21 学習資源利活用促進SWGメンバー)講師を迎え、同大学現職の教職員および教員を目指す学生85名を対象に、著作権に関するクイズを用いたケーススタディや、6名1組による、実際に写真やイラストを用いて企画書やイメージ図を作成するワークショップにより、著作権法35条改訂を視野に入れた、著作物、著作権の種類、著作権の例外規定の学習を行いました。
本講座を担当いただいた我妻講師より、当日の講座についてお話を伺いました。
※我妻潤子講師による講義の様子
今回のセミナーでは、「教育の情報化」にちなみ、また、岐阜聖徳学園様のI C T環境が整っていたこともあり、G Suiteを利用する形式を取りました。ケーススタディでは、事前にクイズを解いてきてもらい、その結果を事前に把握することで、参加者の著作権に対する認識レベルを予め把握することができました。これにより、どのように解説すればいいのか、どこをポイントに解説すればいいのかを把握することができ、講師としては、非常にやりやすいものとなりました。そのおかげで、参加者の皆さんとコミュニケーションをとる時間がより多くとれました。
「教育の情報化」のために、著作権法35条が改正されましたが、その著作権のセミナーなどでもI C Tを取り入れたものを行っていくことは、35条の良い事例にもなるかと思っています。私自身も、G Suiteを利用する以外に、参加者にセミナー前に映像を見てきてもらう反転授業形式やオンライン講座など大掛かりなものから写真を共有する程度のものまで、いろいろと行っています。毎回、反省点がありますが、今回また1つ良い事例になったと思っています。
※グループワークの様子
ワークショップでは、「岐阜聖徳学園大学に入学する留学生にむけて、学校を紹介するための写真をH Pに掲載するとしたら、どんな写真を撮りますか」というお題でイメージ図を作成してもらいました。ねらいとしては著作物における「アイデアと表現」の違いということを実感してもらうというものです。最初の5分間で企画書(アイデア)を練ってもらい、次の5分間で実際にイメージ図(表現物)を作成してもらうというものです。例えば、右の写真の場合だと、校内の様子を使うのか、校外の写真を使うのか、校内であれば、日常なのか、特別な行事なのか、特別な行事であれば、どの行事を選ぶのか
等々これらはアイデアに過ぎず、最終的にできあがったものが表現されたものとして「著作物」になるのがということを前提に知ってもらうためのものです。
これにより、著作権法ではアイデアは保護対象にはならないということを体感してもらいたいと思い、このワークショップを行いました。
講義後、参加者の皆様には、現状のスキルチェックによる強みと弱みを把握していただく機会として、サーティファイ著作権検定委員会提供の「教育著作権検定」にチャレンジしていただきました。試験問題は30問、試験時間は60分で、すべてPC上で各設問に解答いただく、「Webテスト」方式で実施しました。
※Web試験の様子
本講座終了後受講者の方々のアンケートより、
・「著作権は教員にとって必須の知識だ」に対し、87.1%の方が「とても思う」・「そう思う」と回答。
・「著作権は教育にとって重要なこと」に対し、同じく87%の方が「とても思う」・「そう思う」と回答。
参加者の大半の方に、教育と著作権の重要性について理解をいただき、今後更なる学習を進める機会となりました。
サーティファイ著作権検定委員会では引き続き、教職員の方々および教員を目指す学生を対象とした著作権教育のイベントの企画・実施を予定しています。
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