インターネットが普及した近年では、デジタル技術を活用したデジタルマーケティングに注力する企業が増加しています。それに伴い、マーケティング担当者にはデジタルマーケティングに関する知識が求められるようになりました。
今回は、就職・キャリアアップに役立つ、デジタルマーケティングに関する資格を9つご紹介します。それぞれの特徴や役立つ場面について知り、適した資格を取得することで、仕事の幅が広がることが期待されます。
目次
1.デジタルマーケティングの仕事は資格取得がおすすめ
近年、多くの企業で重要視されている分野が「デジタルマーケティング」です。デジタルマーケティングは、自社商品・ブランドの認知を高めて購入を促したり、商品の購入者やサイトへのアクセス歴を分析して、今後のマーケティングに活かしたりする仕事です。
このようなデジタルマーケティングのスキル・知識を証明するために、さまざまな種類の視覚が展開されています。資格を取得することで、WebサイトやECサイトの運営、顧客分析などの業務において、専門知識を生かして活躍できるようになります。
2.おすすめの資格9選
デジタルマーケティングに関する資格を9つ紹介します。それぞれの資格によって学べる内容が違うため、自分の求める内容や会社の業務内容に合った資格を見つけましょう。
2-1.ネットマーケティング検定
ネットマーケティング検定とは、インターネットマーケティングの基本知識を体系的に身につけられる資格です。
階級 | なし |
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費用 | 6,000円(税込) |
受験方法 | リモートwebテスト |
合格基準 | 70%以上 |
合格率 | 73.1%(2021年度) |
参照:ネットマーケティング検定
試験では、情報セキュリティ対策やインターネットリサーチ、SEO対策など、幅広いネットマーケティングの知識を網羅しています。在宅受験に対応しているため、人混みや感染症などが気になる人も、気負いなく受験いただけます。
2-2.GAIQ
GAIQとは、Googleアナリティクス個人認定資格のことです。Googleが無料で提供している「Googleアナリティクス」の技能やその知識量を検定で証明できます。
階級 | なし |
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費用 | 無料 |
受験方法 | リモートwebテスト |
合格基準 | 80%以上 |
合格率 | 発表なし |
参照:GAIQ
資格の保有期限は合格後12か月間です。資格を継続したい方は、再度試験を受ける必要があります。なお、決まった試験日はなく、いつでも受験することが可能です。
2-3.Webアナリスト検定
Webアナリスト検定は、Googleのアナリティクスを中心に、Webマーケティングで使用する言葉や手法を学ぶ検定です。
階級 | なし |
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費用 | 講座+試験:22,235円(税込) 試験のみ:17,600円(税込) |
受験方法 | 試験会場での受験 |
合格基準 | 各カテゴリー:40%以上 トータル:75%以上 |
合格率 | 80%程度(受講した場合) |
参照:Webアナリスト検定
検定の受験と講座がセットになって開講されるコースもあり、初心者の方も受験しやすい環境が整っています。公式のテキストが発売されており、そのテキストを購入される方も多くなっています。
2-4.SEO検定
SEO検定は、SEOの基礎を学びたい方から、SEOを活用して集客につなげたい方まで、幅広い方が受験できる検定です。自分のレベルや仕事内容に合わせた難易度の階級の試験を選択できます。
階級 | 1級・2級・3級・4級 |
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費用 | 1級:8.800円(税込) 2級:6,600円(税込) 3・4級:5,500円(税込) |
受験方法 | 試験会場での受験 |
合格基準 | 全階級80%以上 |
合格率 | 1級:70% 2級:63% 3級:68% 4級:81%(2021年度) |
参照:SEO検定
SEOライティングにあたって、Webの仕組みを知りたい方や検索順位の上がる記事をライティングしたい方におすすめです。
2-5.マーケティング・ビジネス実務検定
マーケティング・ビジネス実務検定は、業界を限定せずマーケティング全体の知識を身につける検定です。階級によって、マーケティングの基礎からマーケティング戦略の立案まで幅広く習得します。
階級 | A級・B級・C級 |
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費用 | A級:12,760円(税込) B級:7,480円(税込) C級:6,270円(税込) |
受験方法 | リモートwebテスト |
合格基準 | A級:その試験毎に試験委員長が定める B級:全体の70%以上を基準として試験委員長が定める C級:全体の80%以上を基準として試験委員長が定める |
合格率 | 発表なし |
マーケティング全体のことを学ぶため、初めてマーケティングの業務に携わる方や、転職や就職をしている方にもおすすめです。
2-6.ウェブ解析士
ウェブ解析士は、デジタルマーケティングに必要不可欠なウェブ解析について、その知識やスキルを証明できる検定です。
階級 | なし |
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費用 | 17,600円(税込) |
受験方法 | リモートwebテスト |
合格基準 | 発表なし |
合格率 | 発表なし |
参照:ウェブ解析士
ウェブ解析は、企業が求めるデータを読み取り、解析して次のステップへ役立てる重要な役割があります。ウェブ解析士の上には、上級ウェブ解析士の資格もあります。
2-7.IMA検定
IMA検定は、実務で役立つマーケティングスキルを身に付けられるように、試験だけでなく学習カリキュラムも設定されている検定です。
サイトの分析やリスティング広告の知識を学ぶStandardコースと、顧客ごとにマーケティングを立案できるProfessionalコースに分かれます。
階級 | Standardコース・Professionalコース |
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費用 | 19,800円(税込) |
受験方法 | リモートwebテスト |
合格基準 | 発表なし |
合格率 | 発表なし |
参照:IMA検定
IMA検定では、頭で考えるだけではなく、実務で活躍できるように実践的な試験が行われます。試験だけの受験はできず、カリキュラムを受講する必要があります。
2-8.Web検定 Webディレクター
Web検定 Webディレクターは、Web制作をする際の戦略立案や管理、分析スキルについて、品質を保つための証明ができる検定です。
階級 | Standardコース・Professionalコース |
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費用 | 11,000円(税込) |
受験方法 | リモートwebテスト |
合格基準 | 70%以上 |
合格率 | 65.6%(2021年度) |
参照:Web検定
Web制作における特定の工程に特化するのではなく、全体を見て判断ができるようになります。取得後は、「Webディレクター」として活躍できます。
2-9.ITパスポート試験
ITパスポート試験は、IT全般に関する知識を学べる検定です。とくに、AI・ビッグデータ・アジャイルなどに関して知識を習得できます。
階級 | なし |
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費用 | 7,500円(税込) |
受験方法 | 会場での受験 |
合格基準 | 総合評価:600点以上 各評価:300点以上 |
合格率 | 50.7%(2022年12月度) |
参照:ITパスポート検定
IT全般についての基礎知識を学びたい方や、転職活動時にIT知識の証明をしたい方におすすめです。
3.資格取得で活用できるデジタルマーケティングの職種
デジタルマーケティングに関する資格を取得すると、どのような職種で活躍できるのでしょうか。ここでは、資格を活用できるデジタルマーケティングの職種について紹介します。
3-1.CRMコンサルティング
CRMコンサルティングとは、顧客との関係性構築に関して、施策のアドバイスやシステム再構築などを行う職種です。顧客がサービスに対してどのような購買行動をしているのかを分析して、顧客満足度の向上を目指します。
ECサイト内の動き方やクリック数、人気商品の動向などを分析することで、より顧客の期待に応えられるサービス・商品を提供できます。
3-2.広告の運用
Web広告の配信や成果の分析を行い、より効果が期待できる広告戦略を立てる職種です。具体的には、これまでに出してきた広告の成果を分析したり、ターゲットに合わせた広告場所を選定したりします。また、サービス・商品のターゲットを選定して、ターゲットに魅力が最大限伝わるような広告を検討します。
3-3.SEO対策ライター
SEO対策ライターは、検索エンジンでWebサイトが上位に表示されるように、キーワード選定や記事作成を行う職種です。ユーザーが求めている有益な情報を提供して、Webサイトへのアクセス数や問合せなどを増やします。
4.デジタルマーケティングの資格が役立つ場面
現在、ほとんどの企業でデジタルマーケティングに関する部署・部門が存在します。公式Webサイトの運用やECサイトなど、それぞれのマーケティングは必要不可欠です。
資格を取得することで、企業に対してマーケティングに関する知識を客観的に証明できるため、就職・転職活動に有利に働くことが期待できます。
ほかにも、現在の業務範囲を広げたい場合や、一つの分野のスキル向上を図りたいときにも、デジタルマーケティングの資格が役立ちます。
5.資格取得はモチベーション向上にもつながる
資格合格という目標を持つことで、幅広い知識が身につくだけでなく、仕事をするうえでのモチベーションも向上します。
また、複数の検定を受験したり、階級を上げたりすることで、スキルの向上を図れます。より専門的な業務を任されることによって、やりがいにつながることもあります。
また、すでに特定の分野に関してマーケティングの知識を持っている方も、資格の勉強をすることで、さらに視野が広がります。
6.まとめ
デジタルマーケティングの仕事で活躍したい方には、資格の取得をおすすめします。現場経験がある方も、資格を取得することで、そのスキルを客観的に証明できるようになります。
業務でのスキルアップを図りたい方や、就職や転職に向けてマーケティングに関して学びたいと考えている方は、受験を検討してみてはいかがでしょうか。