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公式テキスト著者コラム

2018/07/04第4回 VR技術は最先端技術か

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 皆さんは、VRというキーワードを聞いた事があるでしょうか。正式名称はヴァーチャル・リアリティ(virtual reality)と呼ばれ、皆さんがこの単語を聞いてよく思い浮かべるのは、『仮想世界の映像が自分の両目を通して、現実世界として遊べる』といったイメージではないでしょうか。事実、2016年にゲーム機の『PlayStation4』に接続し仮想世界を再現させる外部機器『PlayStationVR』や、スマートフォンを用いて両目に映る映像を作り上げる『モバイルVR』といった技術が展開されているため、多くの人に『VRは仮想世界の事』なのだという認識が広まっていったと思います。しかし、実際のところ、VRとは仮想世界の事に限った技術ではありません。



 VRの正確な定義は『コンピューターによって作り出された世界を現実で知覚、つまり体で感じさせる技術』であり、例えば携帯で表示される液晶越しのアプリ画面や、訓練場などでよく見られる自動車のシミュレーターなども全て『VR』技術として分類されます。



 またVR技術はつい最近に確立された最先端技術だと思われていることが多いのですが、実はこのVR元年よりずっと昔にその技術は確立されていて、私達が見ているのはその延長線上に過ぎないのです。



 最も古い記録によると1930年代にリンク氏によって開発された「Link Trainer」という飛行機シミュレーターがVR技術の前進であるとされています。またVR技術の一つ、仮想世界の作成に関して1963年頃、とある映像技師が視覚や聴覚など五感を再現する機械装置を開発したとされています。



 そしてまた、ゲームとしてこのVR技術を導入してみようという動きがありました。1990年代、セガが運営する横浜のジョイポリスに『VR-1』というシューティング型アトラクションが設置されました。これは専用のゴーグルを装着し、専用の乗り物に乗り込む事で視界が360度投影でき、乗り物と連動して動くという今現在のVR技術に通ずるシステムが搭載されていました。更にこのVR技術を用いた家庭用ゲームで忘れてはいけないのが1995年、『任天堂』が発売した『バーチャルボーイ』というゲーム機です。このゲーム機はゴーグル型のディスプレイを通し、左右に異なる映像を表示させ、あたかも立体的に見えてゲームが楽しめるという当時としては画期的なVR技術を用いていました。もっとも、こちらの『バーチャルボーイ』は当時の技術だと画像の解像度が荒く、宣伝も上手くいかなかったため、本格的な普及には至りませんでした。



 このように、近年新しく登場したと思われているVR技術は、意外にも古くから使われていたのです。今でこそ最新技術であるともてはやされていますが、この様な古い技術の積み重ねがあったからこそ、今のVR技術は存在しています。しかし、このVR技術を用いたゲームが、将来どんどん展開されていくと予測できる一方で、懸念される問題もあります。



 VRは「視覚」、つまり両目を使って仮想世界が展開されます。そのため、両目を酷使するという点が問題となり、特に10歳未満の子供に悪影響を及ぼす可能性があるとされています。更に映像によっては頭痛にめまい、吐き気などが起きるという『VR酔い』が確認され、企業や医者からはVRゴーグルの使用は一定年齢を過ぎてから、そして症状が出たらすぐに使用を取りやめる、などといった警告がなされています。



 VR技術が発展していくのは喜ばしい事ですが人間の人体に関してどれ程の影響が出るのか、期待と不安が入り混じります。


【参考ページ】

『【特集】VRで盛り上がるジョイポリス、だがセガは1994年にVRアトラクション「VR-1」を導入していた』
https://www.inside-games.jp/article/2016/09/13/101877.html


『ウィキペディア:バーチャルリアリティ』
https://ja.wikipedia.org/wiki/バーチャルリアリティ


『VRの歴史が一目で分かるインフォグラフィック』
https://www.moguravr.com/vr-history-infographic/

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