ここ数年、AR/VR、ウェアラブルコンピュータといったガジェットが広く普及してきています。皆さんの中にも、利用したことがある方がいらっしゃるかもしれません。今回は、それらの端末の利用状況について詳しく見ていきましょう。
まずは、AR/VRについてです。
AR/VRを用いたコンシューマ向けゲームは、PokemonGoをはじめ、皆さんにとっても馴染み深いものかと思います。実はARやVRは教育や訓練の用途にも幅広く利用されています。
例えば、東京メトロが自社向けに開発したARアプリがありますが、このアプリを活用することにより、実際にトンネルで起こる亀裂などの異常を確認でき、テキストや写真での研修よりも効果的に教育を行うことが可能となります。他にも、株式会社明電舎のARグラスを利用した危険回避システムや、大手家具メーカーIKEAのAR技術を活用した家具の試し置きサービスなどが報告されています。
総務省が発表した平成30年情報通信白書によると、世界のAR/VR市場規模・VRヘッドセット出荷台数はAR、VR共に年々伸びており、ARサービス支出額は10.9億円、VRサービス支出額は51.2億円に到達しています。今後も、サービス支出額やVRのヘッドセット台数はどんどん伸びていくことが予想されています。
続いて、AIスピーカーについてです。
AIスピーカーは、スマートスピーカーとも呼ばれ、Google社のGoogle HomeやAmazon社のAmazon Echoが有名です。
機能としては、ユーザーの呼びかけに対して、人工知能が搭載されたスピーカーが応じるといったものになります。例えば、Amazon Echoは、Amazonのサービスと連携しているのが大きな特徴です。スピーカーに話しかけるだけで、Amazonで買い物ができたり、電子書籍の朗読をしてくれたりするといった機能があります。
総務省の情報通信白書によると、世界のAIスピーカー市場規模の推移は年々増加していることがわかりますので、今後の展開が期待できる分野といえます。
最後にウェアラブルコンピュータについてです。
ウェアラブルコンピューターとは、着用可能なコンピューターのことで、腕時計型のスマートウォッチや、眼鏡型のスマートグラスなどがあります。
総務省の情報通信白書から引用すると、「先進国のみならず、新興国においても健康意識の高まりやPOC(point of care)の需要から市場は緩やかに拡大し、2020年は36億ドルとなる」と予想されています。
IoT化が進むにつれ、これらの端末の需要はますます上がっていくことが予想されます。
【参考ページ】
AR活用事例7選 ビジネスから身近な「便利」まで
https://www.moguravr.com/ar-business/
総務省 平成30年情報通信白書
http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h30/html/nd111350.html#n1103200