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公式テキスト著者コラム

2019/04/04第13回 ITの技術を駆使したインバウンド対策

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 経済産業省の報告によると、平成30年上期の訪日外国人数は過去最大であり、外国人旅行消費額も増加しているとのことです。
 そんな中、日本語や日本の文化に不慣れな訪日外国人に対し、IT技術を駆使することで、観光をより楽しんでもらおうという企業や自治体の試みが報告されています。
 今回のコラムでは、各自治体や企業の、ITの技術を利用したインバウンド対策の事例を紹介いたします。



 まず始めに、香川県高松市では、ICカードやスマートフォンを利用した、訪日外国人向けの電子掲示板が活用されています。設置場所は、同市の出入り口である高松空港やJR高松駅など、計5ヶ所に及びます。
 ディスプレイはタッチパネル式で、6言語に対応し、手持ちのスマートフォンに情報を共有する機能も搭載されています。



 また、能や狂言といった日本の伝統芸能を訪日外国人に楽しんでもらおうという試みも報告されています。能の主要流派である観世流と宝生流は、NTTコムウェアと共同し、インバウンド向け公演を都内で開催しました。
 従来の能との違いは、観客がタブレットに表示された英語などの台詞や解説を見ながら鑑賞できる点です。これは、能の進行に合わせ、スタッフがタブレットの親機で台詞の訳を表示し、サーバー経由で観客のタブレットに情報が送信される仕組みが使われています。



 そして、日本語に不慣れな訪日外国人には嬉しいサービスも報告されています。
 ソニー株式会社は、非接触IC技術「フェリカ(FeliCa=ICカード)」を使い、東京オリンピック・パラリンピックに向け、訪日外国人を対象とした新たなサービスに取り組んでいます。
 これは、あらかじめフェリカに自身の出身国や母国語などの情報を登録した訪日外国人が、ホテルや競技会場などにある電子掲示板(デジタルサイネージ)の読み取り機にICカードをかざすと、ホテル、競技会場、飲食店などのデジタルサイネージ(電子看板)の表示がその言語に対応するといったサービスです。ICカードをかざすだけでよいという使い勝手の良さが注目されそうです。



 東京オリンピックに向け、今後さらなる訪日外国人の増加が予想されます。これからも、自治体や企業のインバウンド向けの取り組みに期待できることでしょう。


【参考ページ】

2018年上期の訪日外国人消費指数の動き
http://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikeizai/pdf/h2amini120j.pdf


高松市がICカードやスマートフォン連携の訪日観光客向けデジタルサイネージ
https://news.mynavi.jp/article/20160803-takamatsu/


ITを活用した『能楽堂での新たな鑑賞』について
- 舞台の動きに合わせ詞章や解説を鑑賞者の言語でリアルタイム配信 -
https://www.nttcom.co.jp/news/pr15082401.html


訪日客「かざす」だけで多言語おもてなし
ソニー、非接触IC「フェリカ」でオリパラ対応
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO03261900W6A600C1X91000

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