今回のコラムでは、コンテンツマーケティングについてご紹介します。コンテンツマーケティングとは、ユーザーが必要とする情報を適切なコンテンツとして提供し、顧客獲得につなげるためのマーケティング手法を指します。コンテンツマーケティングは2000年の中頃あたりにアメリカで誕生したといわれており、日本国内でも2014年頃から注目されはじめました(余談ですが、アメリカでは企業の約9割がコンテンツマーケティングを実施しているという調査結果もあります)。
コンテンツマーケティングのポイントとして挙げられるのは、『価値あるコンテンツを作り、顧客を育てること』です。
コンテンツマーケティングでは、今すぐ商品やサービスを利用しようというユーザーではなく、まだニーズが顕在化していない層をターゲティングし、それらのユーザーをファン化することが可能になります。これは、昨今のマーケティングにおいて、LTVが注目されるようになってきたことが背景に挙げられます。LTV(Life Time Value/顧客生涯価値)とは、一人、あるいは一社の顧客が、特定の企業やブランドと取り引きを始めてから終わりまでの期間(顧客ライフサイクル)内にどれだけの利益をもたらすのかを算出したものです。かつてのインターネットマーケティングではCPAやCPCが注目されがちでした。もちろんCPAやCPCが重要な指標であることには変わりません。しかし、近年、顧客との長期的な関係性を築くことで、生涯に渡っての価値を最大化するという考え方が、注目されるようになっています。
次に、コンテンツマーケティングの成功事例を見ていきましょう。
サイボウズ式(https://cybozushiki.cybozu.co.jp/)は、グループウェアを提供するサイボウズ株式会社が運営するオウンドメディアです。家庭や仕事などの記事が多く、働き方に悩んでいるビジネスパーソンをターゲットとしています。記事内でサイボウズのソフトウェアが紹介されているのが特徴です。
無印良品が運営するInstagram(https://www.instagram.com/muji_global/?hl=ja)は、自社製品や顧客へのお知らせが中心となっています。短い動画をはじめとする分かりやすいコンテンツが特徴で、レシピやコーディネートなどを紹介しています。
北欧、暮らしの道具店(https://hokuohkurashi.com/)は、株式会社クラシコムが運営するインテリア雑貨や生活日用品などを扱うECサイトです。素敵な雑貨や食器を、バイヤー目線で丁寧に紹介してあります。
これらは、自社の商品やサービスを自然な形で訴求しており、ユーザーにとってもメリット満載(読んでいてお得感がある、癒される、楽しい、欲しかった情報がみつかるなど)なので、ファン化するユーザーも多く、コンテンツマーケティングの成功例といえます。
現在、新型コロナウイルスの影響で実店舗での商品やサービスの購入を控えている方も多いのではないでしょうか。マーケティングの分野において、withコロナ時代にいかにして顧客とのコミュニケーションを設計するかは企業にとっての大きな課題となっており、オンライン上で商品やサービスの魅力を伝えることができるコンテンツマーケティングは、今後さらに注目されることが予想されます。
【参考ページ】
synergy-marketing コンテンツマーケティング
https://www.synergy-marketing.co.jp/glossary/content-marketing/
synergy-marketing LTV
https://www.synergy-marketing.co.jp/glossary/ltv/
コンテンツマーケティング成功事例
https://www.gentosha-webma.com/knowledge/success-example/