リマーケティングとは、過去のサイト訪問者やアプリユーザーに対して広告を配信し、再アプローチを促す広告手法です。これを発展させたものに、動的リマーケティングというものがあります。動的リマーケティングは、ユーザーの過去の行動履歴を元に、最適な商品やサービスを広告として配信する手法です。
動的リマーケティング広告を作成するには、Google広告(旧Google AdWords)というサービスを使います。Google広告では、教育、小売、不動産、旅行、求人などの業種で専用フォーマットが用意されており、特に、商品数が多い業種と相性が良いといわれています。Google広告で設定したデータフィード(配信用に加工したフォーマット)を上手く活用し、さらに自動化機能との組み合わせが可能です。
動的リマーケティング広告には、次の四つの特徴があります。
①比較的少額から開始できる
動的リマーケティング広告は、最低出稿金額がないため少額から開始することが可能です。そのため、まずは少ない予算から始めてみたいという方におすすめです。
②個々のユーザーに合わせた広告が表示できる
ユーザーの過去の行動履歴を元にした商品やサービスが表示されるため、「商品Aを購入したユーザーには関連商品Bの広告を表示する」、「閲覧した商品と同カテゴリの商品の広告を配信する」といった具合に、ユーザーの興味に沿った広告配信が行われます。
③高い成果につながるレイアウト
動的リマーケティングでは、一つのバナーで複数の商品を訴求することができ、機械学習により、その時どきで最適なデザインや文言が組み合わされるため、広告デザインにバリエーションが生まれ、より購入に繋がりやすい広告配信が可能となります。
④入札単価がリアルタイムで最適化される
拡張CPC(Cost Per Click/クリック単価)や自動入札機能を使うことで、入札単価がリアルタイムで最適化されます。その結果、クリック率やコンバージョン率向上が期待できます。
動的リマーケティングで成果を出すポイントは次の三つです。
①コンバージョンしたユーザーは対象外とする
通常、既に商品を購入済みのユーザーは対象外とする方が広告効果を上げることができます。消耗品など、期間経過後に再購入を促したい商品の場合は、購入から任意の期間経過後のユーザーに広告を配信するなどの調整を行うと良いでしょう。
②ユーザーごとにモチベーションに合った広告、入札額を設定する
ユーザーがどのようなモチベーションでサイトに来ているかを分析し、それぞれに合った広告、入札額を設定することで、より広告の効果を増大させることができます。
③スマートフォンとパソコンで入札単価を切り分ける
入札単価を同じにすると、スマートフォンとパソコンとで広告が配信される頻度などにばらつきが出る場合があります。それぞれの実績を分析し、自身の意図する最適な頻度で配信されるよう調整を行うと効果の向上が期待できます。
以上のように、動的リマーケティング広告は使い方次第で様々な利点と活用方法があります。自身のサービスに合った配信方法を模索し、最適な配信戦略を見定めると良いでしょう。
【参考ページ】
Google広告ヘルプ 『動的リマーケティングについて: サイト訪問者とアプリユーザーごとにカスタマイズされた広告を表示する』
https://support.google.com/google-ads/answer/3124536?hl=ja
ART TRADING 『動的リマーケティングとは?標準リマーケティングとの違いや、タグ・フィードについてもご説明します。』
https://art-trading.co.jp/ec-marketing/dynamic%EF%BD%B0remarketing/
Web担当者Forum 『ダイナミックリターゲティングの仕組み|広告効果を上げるために理解しておきたい技術』
https://webtan.impress.co.jp/u/2019/03/26/32236
LISKUL 『動的リマーケティングとは?メリットや相性のいい業種、出稿の手順を解説』
https://liskul.com/dynamic-remarketing-67097