東海大学は、全国にキャンパスを持ちながら、地域密着で取り組みを行う先進的な大学です。2022年度には、「日本まるごと学び改革プロジェクト」と題した全学的な改組改編を行い、全国5キャンパス7校舎、23学部62学科に再編予定です。
この度、理系教育センターで指導をされている白澤先生に、実施しているサーティファイのExcel®表計算処理技能認定試験・Access®ビジネスデータベース技能認定試験についてお聞きしました。
企業へヒアリングを行う中で、大学生のOfficeスキルが実際のビジネスシーンと合わなくなってきている、という指摘を受ける機会が何度かありました。具体的には、例えばExcelでは、学生は「具体的に指示された操作を行うことができる=操作できる」と感じているのに対し、企業は「報告書を作ってくれ」に応えられる人材を求めている。つまり「Excelを使った仕事ができる」ことを求めているんですよね。その企業の要望に応えられる内容をカリキュラムに組む必要性を感じ、サーティファイのOffice関連試験を導入することにしました。
単位取得だけでなく、資格試験合格証による証明があれば、就職時の客観的なスキル証明となることも魅力です。
実は研究室で学生と話していたところ、ある企業からその学生に「Accessが使えるか」の確認電話があり、「使えます」の一言で内定が決まった、という劇的なエピソードがあります。その他にも、Accessが使えることが見込まれて、大手企業で社長室に抜擢された、という学生も居ました。その他複数の企業からも、Accessを使える学生の相談を受けることから、推奨しているスキルです。
作業1つ1つのスキルを見るのではなく、新規作成から完成までのプロセスを見る試験であることが決め手となりました。授業コンセプトが「ビジネスシーンでのOffice活用」なので、自らの手でデータベースを完成させるスキルを身につけてもらう為にも、この検定が適切と判断しました。
授業内で受験ができることについて、学生側も喜んでいますね。検定試験は、期末に自ら学んだスキルを確認するために受験しています。検定試験があることで、授業担当教員と学生が「教える・教わる」という関係から、「支援する・学ぶ」という関係になるのが良い点だと感じます。
Zoomのオンライン授業では、授業中に教科書の実習範囲を指定して、質問は学生の画面を共有してもらい返答をしました。教科書としているウイネット社のクイックマスターは、手順が非常に丁寧なので助かります。完成したファイルは、大学内のLMS(学習管理システム)上に提出してもらい採点していました。
大学内の授業であれば、全学生の画面を見ることができるのですが、オンラインでは質問者の画面共有にとどまる等、学生が「できていない」部分の把握がしにくかったです。マウスポインタを敢えて見せないようにする等、学生に考えさせることを意識していました。
今は通常授業の割合が増えてきましたが、常により良い形を模索していきたいですね。
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