コラムの趣旨
ネットマーケティング検定公式テキストの著者による情報コラムです。
公式テキストでは紹介しきれないインターネットマーケティングに関する最新のトピックスについて、情報や解説などをお届けします。
本試験の事例問題でも取り上げられることの多い、インターネットビジネスの最前線について、マーケティングの視点から掘り下げていきたいと思いますので、ご参考になれば幸いです。
著者プロフィール
藤井 裕之(フジイ ヒロユキ)
ネットマーケティング検定公式テキスト[インターネットマーケティング基礎編]著者。株式会社ワールドエンブレム代表取締役。1998年、早稲田大学卒業後、三菱電機株式会社入社。火力発電所プラントの海外輸出部門に所属。2006年、独立しICTコンサルティング会社(現ワールドエンブレム株式会社)を設立。インターネットマーケティング、システム開発、Web開発、セキュリティ監査、IT統制、ITガバナンス等の事業を展開。会社経営の傍らロースクール夜間部を卒業(法務博士)。2010年、株式会社コンプライアンス・コミュニケーションズ代表取締役に就任。
第11回 各種プログラミング言語について
今回のコラムでは、いくつかプログラミング言語をご紹介いたします。
プログラミング言語に関しては、ネットマーケティング検定でも出題頻度が高い分野です。また、実際にプログラミングの経験がないと実感が沸かないためか、苦手意識を持っている方も多いように見受けられます。
インターネットマーケテイングを行う際、直接プログラム言語を用いて開発に携わることがなくても、より良いサイトの制作や運営を行ったりエンジニアとの折衝をする場合に、プログラミングの知識が求められる場合が多々あります。
まずは、プログラミング言語の1つであるJavaをご紹介します。
Javaは開発のシェアが広く、Web系・組み込み系・Androidアプリなど幅広く利用されています。
また、コンパイラー言語であり、仮想マシン(VM)用の中間言語によるオブジェクトコードを生成します。そのため、機械語に互換性のないコンピューター同士でも移植性が高いといった特徴があります。因みにコンパイラー言語とは、ソースコード全体を機械語に変換した後に実行する言語のことです。そのため、プログラムの実行速度は高くなる特徴があります。
Javaは、オブジェクト指向などの機能を取り入れており、開発効率が良いことも特徴です。
次に、Pythonをご紹介します。Pythonは、シンプルで扱いやすいコードが特徴の、高水準言語です。高水準言語とは、プログラミング言語のうち、より自然語に近く、人間にとって理解しやすい構文を持った言語を指します。対義語に低水準言語がありますが、これと比較したときに高水準言語は「コードを書く人間にとって分かりやすい」「メモリの制御などを意識しなくてよい」といった特徴があります。
Pythonはそのコードの扱いやすさから、Web系のみならず各種の自動処理、理工学や統計・解析など、幅広い領域で活用されています。また、近年では、機械学習のモデルを構築する際に使用されているケースが多々見られます(ただ、Pythonの人気が高いだけで、機械学習のモデル構築はPythonのみというわけではありません。)。余談ですが、ソフトバンクロボティクス手がけているヒューマノイド型ロボットのPepper(ペッパー)もPythonに対応していることで有名です。今後どうなるかわかりませんが、日本にはまだまだ機械学習のような先端技術に関わるエンジニアが不足しているため、Pythonエンジニアの需要が伸びていく可能性もでてくるのではないでしょうか。また、それを受けてか IPA(独立行政法人情報処理推進機構)は2019年1月24日、「基本情報技術者試験」で、Pythonを追加すると発表しました。AI(人工知能)人材育成のニーズなどを踏まえて出題の見直しも実施する方向との動きが出てきています。
続いて、PHPをご紹介します。HTMLの文書中にプログラムを埋め込む記述方式が可能であり、データベースとの連携にも優れています。それゆえ、よくWeb開発で使われているのを見かけます。また、PHPはサーバーサイドでコードを実行するといった特徴があります。
最後に、JavaScriptをご紹介します。JavaScriptは、HTML文書中に埋め込まれ、Web上で動作する言語です。Webページの表示をアニメーションさせたり、ユーザーの操作に反応して表示を変えたりといった用途に使われるイメージが強いですが、近年ではサーバーサイドでの実行環境やライブラリが登場してきており、Web開発全般で利用されることも多いようです。
また、JavaScriptはインタープリタ言語です。インタープリタ言語とは、ソースコードを変換することなく直接実行するといった特徴があります。
今回は様々なプログラミング言語についてご説明いたしました。プログラミング技術の進化は日進月歩であり、日々新たな仕様やライブラリが生まれています。興味がある方は、是非調査や開発をしてみて下さい。
【参考ページ】
Python
https://ja.wikipedia.org/wiki/Python
IPA、基本情報技術者試験にPythonを追加/COBOLを廃止
http://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/1901/28/news038.html
バックナンバー
- 公式テキスト著者コラム 第53回 アドフラウドとは(2022年8月23日)
- 公式テキスト著者コラム 第52回 デジタルインセンティブとはなにか(2022年7月9日)
- 公式テキスト著者コラム 第51回 クラウドコンピューティングの特徴(2022年6月16日)
- 公式テキスト著者コラム 第50回 モバイルファーストインデックスの重要性(2022年5月13日)
- 公式テキスト著者コラム 第49回 SEO対策における内部施工を理解しよう(2022年4月26日)
- 公式テキスト著者コラム 第48回 Webサイトのクローリングを促すには(2022年3月18日)
- 公式テキスト著者コラム 第47回 動的リマーケティング広告の活用(2022年2月22日)
- 公式テキスト著者コラム 第46回 ECマーケティングを理解しよう(2022年1月13日)
- 公式テキスト著者コラム 第45回 重複コンテンツを避けたサイト運営をしよう (2021年12月7日)
- 公式テキスト著者コラム 第44回 スマートフォンアプリの開発方法とリリース方法 (2021年11月16日)
- 公式テキスト著者コラム 第43回 インターネットテレビとは (2021年10月11日)
- 公式テキスト著者コラム 第42回 SEOの外部対策を理解しよう (2021年9月7日)
- 公式テキスト著者コラム 第41回 SEOにおけるE-A-Tの重要性 (2021年8月5日)
- 公式テキスト著者コラム 第40回 DX(デジタルトランスフォーメーション)とは何か (2021年7月21日)
- 公式テキスト著者コラム 第39回 テレワーク時に用いられるWeb会議ツールについて (2021年6月29日)
- 公式テキスト著者コラム 第38回 ウォーターフォール型開発とアジャイル型開発 (2021年6月10日)
- 公式テキスト著者コラム 第37回 最近のICTサービスの利用動向について (2021年5月19日)
- 公式テキスト著者コラム 第36回 UIデザインのポイント (2021年4月2日)
- 公式テキスト著者コラム 第35回 A/Bテストとは何か (2021年3月9日)
- 公式テキスト著者コラム 第34回 被リンク対策とは (2021年2月24日)
- 公式テキスト著者コラム 第33回 DMP(データマネジメントプラットフォーム)とは何か (2021年1月14日)
- 公式テキスト著者コラム 第32回 キャズム理論とは何か (2020年11月25日)
- 公式テキスト著者コラム 第31回 パルス型消費行動とは何か (2020年10月19日)
- 公式テキスト著者コラム 第30回 コンテンツマーケティングの概要と成功事例 (2020年9月1日)
- 公式テキスト著者コラム 第29回 ユーザーの行動文脈を可視化するカスタマージャーニーマップ (2020年8月18日)
- 公式テキスト著者コラム 第28回 「wwwあり」と「wwwなし」でSEOに影響はあるのか (2020年7月20日)
- 公式テキスト著者コラム 第27回 マーケティング環境を把握するために重要な3C分析とは (2020年6月8日)
- 公式テキスト著者コラム 第26回 CTAを意識したマーケティング (2020年4月28日)
- 公式テキスト著者コラム 第25回 ソーシャルメディアに特化した行動理論「SIPS」 (2020年4月14日)
- 公式テキスト著者コラム 第24回 パーチェスファネルとは (2020年3月27日)
- 公式テキスト著者コラム 第23回 オーディエンスデータの活用 (2020年3月2日)
- 公式テキスト著者コラム 第22回 リレーションシップマーケティングの事例 (2020年1月29日)
- 公式テキスト著者コラム 第21回 オウンドメディアの特徴と事例 (2019年12月19日)
- 公式テキスト著者コラム 第20回 防災分野におけるICT活用事例 (2019年11月12日)
- 公式テキスト著者コラム 第19回 エリアターゲティング広告とは (2019年10月3日)
- 公式テキスト著者コラム 第18回 SNS広告の種類とポイント (2019年8月28日)
- 公式テキスト著者コラム 第17回 動画広告について (2019年8月1日)
- 公式テキスト著者コラム 第16回 ライブ配信サービスについて (2019年7月2日)
- 公式テキスト著者コラム 第15回 eスポーツについて (2019年6月11日)
- 公式テキスト著者コラム 第14回 情報通信機器やインターネットの利用動向 (2019年5月14日)
- 公式テキスト著者コラム 第13回 ITの技術を駆使したインバウンド対策 (2019年4月4日)
- 公式テキスト著者コラム 第12回 AIスピーカーやウェアラブルコンピューターなどの各種端末の利用状況(2019年3月8日)
- 公式テキスト著者コラム 第11回 各種プログラミング言語について (2019年2月7日)
- 公式テキスト著者コラム 第10回 Unityのゲーミング分野以外での応用 (2019年1月8日)
- 公式テキスト著者コラム 第9回 日本のフェイクニュース対策は大丈夫か (2018年12月10日)
- 公式テキスト著者コラム 第8回 Twitterの大幅なルール改正 (2018年11月19日)
- 公式テキスト著者コラム 第7回 コンピューターウイルスについて (2018年10月15日)
- 公式テキスト著者コラム 第6回 人工知能利用例と、その危険性 (2018年9月5日)
- 公式テキスト著者コラム 第5回 著作権をどう理解する? (2018年7月27日)
- 公式テキスト著者コラム 第4回 VR技術は最先端技術か (2018年7月4日)
- 公式テキスト著者コラム 第3回 AIのAPI (2018年6月6日)
- 公式テキスト著者コラム 第2回 AIブーム今昔 (2018年5月14日)
- 公式テキスト著者コラム 第1回 HoloLens(2018年4月10日)